マイナス思考を改善する「認知療法」
うつ病の治療のひとつに認知行動療法というものがあります。うつ病では脳の神経伝達物質の動きに異常が生じて、ネガティブ思考になりがちになって落ち込みやすくなります。投薬治療によって治療することも必要で…
人との関わり方を見直す「対人療法」
現代はストレス社会と言われており、ストレスをゼロにすることは限りなく難しく、どのようにストレスとうまく付き合っていくかが重要視されています。しかし許容範囲を超えた過度なストレスを抱えてしまう現代人…
うつ病検査の一つである「光トポグラフィー」
「光トポグラフィー」とは、近赤外線を使い、脳の血液の流れを計測して精神疾患かどうか判断する検査方法です。2014年4月からうつ病の検査として使われる場合、保険適用となりました。
環境から改善する「問題解決療法」
薬を使わない治療法、「問題解決療法」とは?
うつ病の患者数は年々増加しており、2008年の厚生労働省の調査では100万人以上いるとされています。もはやありふれた病気といえますが、当事者がうつ病であることに気が付いていなかったりうつの兆候を重要視しなかったために、症状が悪化してしまうケースもあります。 そんなうつ病を寛解させる一つの方法として、問題解決療法があります。問題解決療法とは、患者が感じている不安感の正体を具体化し、論理的な筋立てに沿って問題を解消する方法を指します。社会が複雑化している中では、自分の不安感や抑うつ気分が生じている要因がどこにあるのかわからないケースがありますが、それを具体化して整理することで、問題自体を客観視することができるようになります。問題を具体化した後は、それを解決する方法をいくつか考えて、その中から現状の自分に達成できそうなものを選択、実行します。

問題解決療法のプロセスの例
ここでは具体的な例を挙げてみましょう。うつ病を患っているAさんは、仕事がうまくいっていないことを問題としています。問題解決療法ではこの問題を、「上司との相性が悪い」「現場が好きなのにマネジメントをやらされている」「残業過多で疲労が蓄積している」などの具体に置き換えます。その結果、「配置換えを要請する」「転職する」など具体的な行動を導き出すことができます。 上記の例のように、問題解決療法の結果として当事者の努力だけではどうにもならない要因が浮き出てくることもあります。そのような場合は身を置いている環境を見直すことも一つの選択肢となります。不安感や抑うつ気分が生じているときは論理的な思考が難しいですが、医師や家族など自分を客観視してくれる人と協同して取り組みましょう。
基本の薬「抗うつ薬」
うつ病の薬物治療に使われる抗うつ薬。抗うつ薬には様々な種類がありますが、古くから使われてきたのが三環系と四環系と呼ばれる薬剤です。特に三環系抗うつ薬は第一世代とも呼ばれています。この薬は神経線維間…
抗うつ剤を助ける「非定型抗精神病薬」
日本国内のうつ病患者さんは約100万人いるとされていますが、既存の抗うつ剤治療で十分な効果が得られない方が多数存在していると考えられています。そのような患者さんの選択肢として、抗うつ剤に非定型抗精…
不安を軽減する「抗不安剤」
うつ病における治療は薬物療法が基本であり、抗不安薬を長期にわたって服用することがあります。抗不安薬には神経症やうつ病や心身症などに見られる不安や抑うつなどの症状に効果があり、抗不安作用の強さになど…